■開催趣旨 |
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ゴスペルの特徴である力強い伸びやかな高音域の地声が私達日本人は持っていない、又は出にくいといわれます。しかし本当に出ないのだろうか?というシンプルな疑問から私は様々な発声法を数多くの日本のヴォイス・トレーナーやヨーロッパで勉強されて来た方々、そして多くのアメリカ人のヴォイス・トレーナーとの交流の中から学びました。ピアノやギターなどと同様に声を楽器として捉えると、ある力が弦などに加わりその振動が楽器全体に共鳴する。音の高さは鳴らせる弦にあたる声帯の張力度や長さによって変化すると考えるならば高音域をだすためにはけして腹筋を鍛えることではなく声帯の筋力や軟骨を含めた周囲の筋力の強化が必要ではないか?と考えました。様々な練習方法の意味を検証するとそれぞれのエクササイズが複合的なケースが多く各パーツにピンポイントで効果が出るメソッドも少なく感じました。そこで私は膨大な発声方法から目的の明確な物を選抜しそれらをプロの歌手を育成する専門学校の現場で試行錯誤し、姿勢、声帯、共鳴、呼吸、耳、視覚、心の開放の7つのセクションに分け、シンプルで目的が明確な練習法を20年かけて開発しました。 日本語を通常使う時は、英語よりあまり顔や喉の筋肉を力強く使わなく、その強さや音色ではなく“言葉”を選択することによって感情を表現します。だからこそ強い声に必要な筋肉は私達には未使用のまま残っており、私の開発したメソッドにより声帯と周りの筋肉が強化され音域も驚くほど広がり、現在まで多くの方たちが今まで出ないと思っていた音域を楽に自由に歌うことが可能になりました。 私が主催するソウルマティックスを聴いていただいた方からいただくコメントに多くある“今まで日本人には出ないと思われていた黒人のような力強い高音域”はこのメソッドによって作られました。ブラック・ミュージックの殿堂であるニューヨークのアポロ・シアターにてメイン・ゲストのグループとして出演したこと。またアメリカ黒人系ネットワークであるBETのゴスペルアーティストの最高峰の番組(セレブレーションオブゴスペル)への出演依頼。そしてマライヤ・キャリーの信頼するコーラスリーダーであるメラニー・ダニエルや現代ゴスペル界を代表するエドウィン・ホーキンスなどからパフォーマンスも含め高い評価を受けたこともさらに多くの方のお役に立てると実感しました。後にマライアキャリーのボストン公演にてクワイヤーメンバーに日本人として初めて参加する機会を留学中での評価により中級クラスを担当する高城奈月子が得たことも、指導者としての自信につながりました。普段定期的なレッスンを受講することが難しい方も本フェスティバルで練習方法を学びそれぞれの地元やご自分のグループで実践されることにより大きな変化がでているとの報告も沢山受けています。 また本フェスティバルはただゴスペルを歌うという目的ではなく発声法、アンサンブル、表現法、振り付け、指揮法、運営面、選曲についてなどを学ぶことにより、より深くゴスペルを学ぶ機会を提供させていただきたいと願い企画しています。ゴスペルを初めて歌う方は一緒に歌う喜びを分かち合いましょう!ソウルマティックスのメンバーにより丁寧に一からお教えします。さらに深くゴスペルを学びたい経験者の方はワークショップ以外でも準備されている個別のカウンセリングで発声やそれぞれお持ちの課題に対して対応させていただきます。 プロとして活動されている方も声のコンディショニングや発声法に疑問などある方もきっとお役に立てると思います。現役アーティストの方からもこのメソッドにてさらに声が良くなる可能性を実感し音域が広がり仕事の幅が増えたたという声を多々いただいています。 私たちソウルマティックスは皆さんにお会いできることを楽しみにしています。 横浜国際ゴスペルフェスティバル 音楽監督 池末 信 |